【令和2年度】 トラックドライバーの過労死防止を目的としたデジタルタコグラフのAI解析に関する研究

  • 令和2年度
  • その他
  • 労災事案分析
  • 重点業種
  • 不規則勤務

研究要旨

昨年度構築したデジタルタコグラフ(以下「デジタコ」という)データの集積システムを活用し、デジタコデータから運行形態の特徴を抽出して運行パターンの定量解析を行う仕組み作りに取り組んだ。

サーバーに集積されたデジタコデータを、特徴的な8つの運行パターンへ分類するプログラムを開発した。分類アルゴリズムを調整し、2019年4月から2020年8月までの計18,147運行月の運行データについて、運行8パターンへ分類した。運行パターンの分布は事業者間で相違があり、各事業者の運行の特徴を表した。ポストコロナの運行パターンは、全事業者で以前と比べての変化は見られなかった。また、運行状況を10分単位で図示するプログラムを開発した。運行状況の図は、運行パターンの分類情報を用いて、どの運行パターンに該当するか紐付けることで、運行パターンの特徴を素早く視認できるようになった。

今後は、運行パターン等の情報を活用した運行管理改善・対策の具体化、各種健康・運行管理情報等との連携、デジタコデータ提供事業者の拡大に取り組んでいく。

執筆者

酒井 一博

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