【平成28年度】 長時間労働と循環器負担のメカニズム解明
研究要旨
過労死等の防止は労働衛生上の最重要課題のひとつである。本研究では、過労死等のリスク要因のひとつである長時間労働が、心血管系反応に及ぼす影響を検討する。それにより、過労死等予防を念頭に置いた心血管系負担軽減のためのマネジメント及び健康管理における有効な働き方の提言を目指す。
本研究では、実験室実験の手法を用いて、長時間労働による心血管系に及ぼす影響を血行動態の視点から明らかにする。その際、心血管系に及ぼす影響が高血圧症の有無や加齢によって、どのように変化するのかを検証する。その成果をもとに、心血管系の作業負担を軽減するための対応策に関する基礎データを蓄積することが本研究の目的である。本年度は、50人程の参加者を対象にして実験を行い、次年度にはデータ解析と公表を行うこととしている。