【令和元年度】 長距離と地場トラックドライバーの睡眠が疲労及び血圧に及ぼす影響の検討

  • 令和元年度
  • 松元 俊
  • 重点業種
  • 現場介入研究
  • 長時間労働
  • 夜間勤務・夜勤
  • 不規則勤務
  • 勤務間インターバル
  • 疲労
  • ストレス
  • 睡眠

研究要旨

本研究ではトラックドライバーの過労死防止に効果的な介入策の立案に向けて、観察調査により働き方や休み方の異なる長距離及び地場トラックドライバーの睡眠が疲労及び血圧に及ぼす影響を検討することを目的とした。

3泊以上の長距離運行及び出庫が深夜・早朝にかかる日帰り運行に従事するトラックドライバーを対象として約1週間における勤務ごとの睡眠と疲労・血圧の変化を調べた。長距離34人(うち高血圧者20人)と地場22人(うち高血圧者12人)の測定結果より、睡眠時間は出庫時刻の影響を強く受けており勤務間インターバルが24時間以上あっても、早朝出庫(6時前)では6時間未満であり、9時頃の出庫に比して1.6時間短かった。また、長距離と地場ともに高血圧者においては休日明けの勤務1日目出庫時の血圧値が、他の測定日や測定点と比して10mmHgほど高かった。この血圧値は出庫前の睡眠時間の影響を受けている様子は見られなかった。

疲労や血圧に及ぼす睡眠の効果を明らかにするために、今後は長距離と地場ともに労働時間や勤務間インターバル、出庫時刻が異なる様々な勤務パターンに従事するトラックドライバーを対象として、長期的に追跡する必要がある。

執筆者

松元 俊

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