【平成28年度】 労働安全衛生総合研究所(JNIOSH)職域コホート研究・フィージビリティ調査

  • 平成28年度
  • 高橋 正也
  • コホート研究
  • 長時間労働
  • 疲労
  • ストレス

研究要旨

本研究は、長時間労働など過労死等のリスク要因と長期的な健康影響との関係を明らかにすることを目的に職域コホート研究を実施するものである。

労働者コホートを10年間程追跡できる体制を構築した上で、ベースライン調査を行うものであり、本年度は、その試験的・予備的な研究としてフィージビリティ調査を実施するとともに、分担研究機関である勤労者支援プログラム機関や生命保険系情報技術業者との協同により2万人規模のコホート集団を構築した。

一方、コホート研究の試験的・予備的な研究として位置付けるフィージビリティ調査(日本の労働力人口を模した1万人を対象としたWEB調査)を行い、週労働時間と心身についての指標の一部について解析したところ、労働時間が長いほど、仕事や職業生活に関する強い不安・悩み・ストレスが増え、一晩での疲労の回復状況が悪く、抑うつが増えることが示唆された。更に、長時間労働者の群では自己申告による過去1年間の医療機関での受療歴等において脳卒中、胃潰瘍、肥満の割合が多く認められた。

執筆者

高橋 正也 

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