【平成29年度】 交代制勤務看護師の勤務間インターバルと疲労回復に関する研究

  • 平成29年度
  • 久保 智英
  • 現場介入研究
  • 勤務間インターバル
  • 疲労
  • ストレス
  • 睡眠

研究要旨

勤務間インターバルと疲労回復という視点から、12時間及び16時間夜勤・交代制勤務に従事する30人の看護師を対象として3週間の連続観察調査を実施した。

その結果、12時間夜勤・交代制勤務における12時間の日勤と日勤、12時間の夜勤と夜勤が連続する状況において、勤務間インターバルが残業の影響で11時間未満に陥りやすく、疲労回復が十分になされないまま次の勤務に入る可能性が示された。したがって、それらの勤務シフトの場合、残業が生じないような配慮、工夫の必要性が示唆される。一方、本研究の対象となった16時間夜勤・交代制勤務では、夜勤時には約2時間の夜勤中の仮眠が確保されていたことも関連して、16時間夜勤後で他の勤務後と比べて大きく疲労度が高くなるということは観察されなかった。しかし、夜勤中に仮眠が取得できない病院では疲労度が増大する可能性が示唆される。

勤務間インターバルの取得タイミングによる疲労回復効果の違いに関しては、先行研究を踏まえれば重要だと考えられるが、本研究からは直接的にそれを支持する結果は得られなかったので今後検討が必要である。

執筆者

久保 智英 

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