【令和元年度】 労働安全衛生総合研究所(JNIOSH)コホート研究
研究要旨
JNIOSHコホート研究は国内の企業などに勤務する2万人ほどの労働者集団(コホート)を構築した上で、長期(5~10年)にわたる追跡調査を行う職域大規模調査研究であり、その目的は、過労死等関連疾患(脳疾患、心疾患、精神障害等)の発症リスクに影響を及ぼす労働環境要因や身体・生活環境要因の同定とその影響の程度を評価することである。
今年度の本研究の課題は協力企業、対象者数を増やすことであった。今年度はA社2年目の調査データに加え、B社3,645人、C社1,630人、D社1,062人、E社838人計の勤怠データ、健診データ、ストレスチェックデータ、労働時間や睡眠に関する回答を得ることができた。さらに、F社(参加者12,000人以上)、G社(参加者4,363人)、H社(企業規模66,000人、個別の参加者数は未定)から研究協力への同意が得られ、次年度に初回の各データが揃う予定である。今年度は目標数を達成するための参加者リクルート、ベースライン調査の基盤を整えることができた。
今後の課題は、研究参加企業及び参加者の参加継続の維持である。参加企業への結果報告、従業員の心身の健康増進につながるフィードバック等、継続率維持のための対策についても検討していきたい。