RECORDsメンバー取材対応報告:「首都圏情報 ネタドリ!」(NHK首都圏)
RECORDsメンバー取材対応報告
2024年7月19日に「首都圏情報 ネタドリ!」(NHK首都圏)で放送された、
「「疲れがとれない」というあなたへ...“大人の休み方”の極意とは」に、RECORDsメンバーの久保智英上席研究員が出演しました。
取材の主な内容
働き方改革が進み、労働時間は減少し、有給休暇の取得率は上昇傾向にあります。しかし、「休み」があってもどう過ごせばいいか、悩みを抱えている人が少なくない現状に対し、「現代ならではの疲労を解消するための"休み方"」について、解説しました。
ICTの発達や職場環境の変化により、「疲労の質」も変化している
身体的な労働が中心だった時代は、現代に比べて疲労回復が容易でした。しかし、今はICTの発達もあり、精神的な疲労がメインになっていて疲労回復が難しくなっています。また、職場環境も変わりました。スマホもパソコンもない時代は退社すれば呼び出されることはありませんでしたが、家でも仕事ができる時代になり、オンオフの切り替えが難しくなってきています。
疲労回復するのがより難しい時代になってきているといえます。
まずは、自分がどのくらい疲れているのか、働く人の心身の総合的な疲労度を把握できるチェックリスト(労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト)で疲労度を点数化してみることも良いでしょう。また、働いているご家族の疲労蓄積度をチェックできるツール(家族による労働者の疲労蓄積度チェックリスト)を使い、ご家族で課題を共有することもおすすめです。
効果的な休み方のポイントをまとめたDRAMMAモデル
DRAMMAモデルは、効果的な休み方のポイントをまとめたもので、Detachment(仕事からの離脱)、Relaxation(リラックス)、Autonomy(自主性)、Mastery(達成感)、Meaning(意義)、Affiliation(交流)の6つの頭文字を組み合わせたものです。
この6つのポイント全てを満たす必要はありませんが、ポイントを押さえることで、疲労回復効果が高いということを示す指針のようなものです。
効果的な休み方の提案:サイコロジカル・ディタッチメント
精神的な疲労がメインとなった現代の疲労回復に特に重要なことは、「オフでは心理的に仕事から離れる(サイコロジカル・ディタッチメント)」ことです。心理的に仕事から離れて余暇を過ごすには、「自分の仕事の活動と正反対のことをする」とよいでしょう。
例えば、仕事でふだん人と接する人は、仕事で気を遣っているので気を遣わないような過ごし方。パソコンと向き合っている人は、身体を使うような活動をするなどがおすすめです。
ディタッチメントについては各人の仕事の特性に合わせて仕方を変えるべきだという研究もあります。
ディタッチメントには少なくとも、
- 身体的なディタッチメント(Physical detachment)
- 認知的なディタッチメント(Cognitive detachment)
- 情動的なディタッチメント(Emotional detachment)
の3種類の仕方があります。
具体的には、
- 身体的な仕事をした後は、あまり身体を使わないような休み方
- 感情労働のような仕事で、その場に相応しい感情を作って働く対人サービス業などでは、勤務後は他人にあまり気を遣わないような休み方
- 頭脳労働など、情報処理や問題解決のような主に認知的なリソースを必要とする仕事では、あまり頭を使わないような休み方
などが、それぞれ推奨されています。
◇「首都圏情報 ネタドリ!」(NHK首都圏)
「疲れがとれない」というあなたへ...“大人の休み方”の極意とは
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“休んでも疲れがとれない…” 悩む大人たち 働く人の疲労度チェックリストも 効果的な休み方“6つのポイント”とは? | NHK