研究員に聞いてみよう! 「勤務間インターバル」編 File#1

研究員に聞いてみよう
なんとなく聞いたことはあるけど、よく分からない。愛想笑いで流してしまう。そんなトピックについて、RECORDsメンバーに教えてもらうシリーズです。
今回はこちら
こんにちは、あんえい犬です。
研究員さんに教えてもらいたいことが山ほどあります。
今回は、「勤務間インターバル」について、
この方に聞いてみたいと思います!
池田主任研究員
こんにちは。池田(主任研究員)です。よろしくお願いします。
「勤務間インターバル」ですね。僕が適任です。はい。
あんえい犬
池田先生、ありがとうございます!
早速ですが、「勤務間インターバル」って、なんですか?
池田主任研究員
「勤務間インターバル」は、
勤務終了後から、次の勤務の開始までの間の休息期間のことを言います。
また、「勤務間インターバル制度」とは、
一定時間以上の勤務間インターバルを設けることを言います。
睡眠時間や生活時間の確保、ひいては健康確保につながると考えられています。
あんえい犬
分かりやすい解説ありがとうございます。
いつ頃から使われ始めた言葉なんですか?
池田主任研究員
文献(※1)によると、
勤務間インターバル制度のこれまでの経緯として、
「2009年以降、情報労連が本制度の導入を春闘の要求として取り上げて」とされており、
これ以前の日本での使用は私も存じていません。
(※1) 久保智英(2017)過重労働対策としての勤務間インターバル制度の可能性と課題,
産業医学レビュー,30(2), 107-137.
あんえい犬
2009年以降、なるほど。
ぼくは、その頃なにしてたっけな・・・
池田主任研究員
その後、働き方改革で勤務間インターバルが取り上げられ、
働き方改革関連法で勤務間インターバル制度の導入が企業の努力義務となりました。
特にそこから大きく広まったという印象があります。
なお、日本の勤務間インターバル制度のもととなっている欧州連合(EU)の
労働時間指令(2003/88/EC)は、1993年に制定されています。
ここでは直接勤務間インターバルという言葉は出てきていませんが、
24時間につき最低でも連続11時間の休息期間(daily rest period)を設けること
が定められています。
あんえい犬
では、池田先生!
「勤務間インターバル」が注目されるようになった背景にも、
働き方改革が関係しますか?
池田主任研究員
そうですね。
おそらく、上でも述べたように働き方改革で取り上げられ、
働き方改革関連法で努力義務になったのが大きな起点になったと思います。
それ以前にも弊所では勤務間インターバルの研究プロジェクトを実施し、
学会・論文発表などを行っていました。
研究分野にもよりますが、
それでも勤務間インターバルをご存じない方は少なくなかった印象です。
あんえい犬
勤務間インターバルって、知ってる人と知らない人の差が大きいような気がしました。
働く人みんなが知らないといけないはずなのに。
マスコット界隈のお友達に教えてあげたいので、
次は、「勤務間インターバル制度を導入するメリット」について教えてください!